うまく他人と関われない
コミュニケーションがひたすら苦手
自分だけ取り残されている気がするけどその理由が分からない
空気が読めてないのは理解できるけど肝心の読み方が不明すぎて諦めるしかない……
28年間生きてきて、私はずっとこの感覚が抜けません。これに共感してくれているそこのあなた。もしかしたらあなたは発達障害かもしれません。
発達障害は「障害」という名前がついているから「治すべきもの」と考えがちですが、私は一生お付き合いが続く自分の特性だと考えています。脳の使い方や思考回路が世間一般と大幅にずれているのです。
私は実際、そういうものなのだと受け入れたうえで、世間で生きるために沢山工夫をこらして毎日生活しています。
普通の人は成長過程で当たり前のように習得するすべを、私は頑張らないと習得できません。逆に言えば、少し頑張れば習得できました。諦めなければ希望はあります。
これは17歳で不登校になり、現在の主治医から

君はアスペルガー症候群(自閉スペクトラム症)だね、今まで生きづらかったでしょう。それは君自身が悪いんじゃない、脳の問題だよ。
と言われた私が、10年以上ひたすら工夫をこらして、世間一般に紛れて生活するために習得した知恵を綴ったブログです。
管理人 雅について
発達障害歴12年、軽度躁うつ病もあり、10年以上精神科に通院しています。
現在半年に1回定期通院し、毎日内服量を自己コントロールして生活しています。
仕事は対人援助職をしているアラサー社会人です。
17歳で不登校になり、現在の主治医と出会い、自分が発達障害であると認識できたことで、人生が変わりました。それから10年以上かけて世間に紛れて生活するための方法を模索しています。
高校は中退し、高卒認定(高等学校卒業程度認定試験)で大学受験しました。大学で国家資格を取得し、専門職として社会人になったものの、1年半で病んで休職しました。専門職として働くことは断念し、職種変更して社会生活をなんとか継続しています。
紆余曲折ありつつも、現在は心身ともに健康に社会生活を営んでおります。
生きるのが苦しかった10代〜20代前半と比較すると、最近は随分と生きやすくなりました。
何が変わったんだろう?と考えた時に、思いついたことを羅列していったら、自分が世間と調和するために沢山の試行錯誤をしていたことがわかりました。
それを発達障害の友人にそのままアドバイスしたら、とても参考になったと喜んでくれて、「もしや需要があるのでは?」と思いつき、ブログを始めてみることにしました。
このブログが、発達障害と診断されたけどどうしていいか分からず困っている方や、診断はされていないけど、とにかく毎日生きづらくて仕方がないという方に届いたら良いなと思っております。
発達障害とは
発達障害は、広汎性発達障害(こうはんせいはったつしょうがい)、学習障害、注意欠陥多動性障害など、脳機能の発達に関係する障害です。発達障害のある人は、他人との関係づくりやコミュニケーションなどがとても苦手ですが、優れた能力が発揮されている場合もあり、周りから見てアンバランスな様子が理解されにくい障害です。
あしたの暮らしをわかりやすく 政府広報オンラインより引用
私はアスペルガー症候群に該当しますので、これについて詳しく深堀りしていきます。
アスペルガー症候群(自閉スペクトラム症:ASD)とは
そもそもアスペルガー症候群とはなんぞや、という方に簡単に特徴を紹介します。
アスペルガー症候群は広い意味での「自閉症」に含まれる一つのタイプで、「コミュニケーションの障害」「対人関係・社会性の障害」「パターン化した行動、興味・関心のかたより」があります。自閉症のように、幼児期に言葉の発達の遅れがないため、障害があることが分かりにくいのですが、成長とともに不器用さがはっきりすることが特徴です。
あしたの暮らしをわかりやすく 政府広報オンラインより引用
最近はアスペルガー症候群ではなく、「自閉スペクトラム症(ASD)」という診断名を使用されるようになってきていますが、個人的にアスペルガー症候群という名称が馴染み深いので、このブログではアスペルガー症候群という名称を使用しています。
アスペルガー症候群の特徴を簡単にまとめると「学校の勉強はできるけどクソ真面目で頭固くて融通の効かない、人と話すのが苦手な不器用さん」というイメージです。
決して悪口じゃないです。かつての自分を一言で紹介するとこんな感じです。笑
具体的には以下の通りです。
①基本的に言葉の発達の遅れはない
②コミュニケーションの障害
③対人関係、社会性の障害
④パターン化した行動、興味・関心の偏り
⑤不器用(言語発達に比べて)
ちなみに私はすべて当てはまります。具体例をまじえて説明していきます。
アスペルガー症候群の具体例(雅の場合)
基本的に言葉の発達の遅れはない
学校の成績だけは良く、不登校になるまでは地方のそこそこの進学校でトップ争いをしていました。典型的な優等生で、真面目でなんでも言うことを聞くから先生からは重宝されるタイプでした。
中学時代は学級委員や生徒会役員もやりました。
高校で不登校になり出席日数がたりず、卒業はあきらめて高卒認定(高等学校卒業程度認定試験)で大学受験資格を得て、同級生と同じ年に大学生になりました。
コミュニケーションの障害 対人関係、社会性の障害
コミュニケーションは昔から苦手で友達は少なかったです。ただ幸運なことに、田舎で保育園から中学校までほぼ同じメンバーが保たれ、人数が増えるだけだったから辛うじて馴染めていました。
加えて、勉強ができたから「みんなに勉強を教える立場」というある程度の存在価値があり、多少対人は難ありだけどなんとなく許されて、いじめられたりハブられたりはしなかったです。
「空気読めない」は毎日のように友達から指摘されていましたが、もはやネタ扱いに昇華されていたのも救いでした。
中学生の時はよく「空気は読むものじゃない、吸うものでしょ」と答えていました。今考えると笑っちゃいますが、当時は本当に大真面目にそう思っていました。冗談じゃないです。マジです。笑
パターン化した行動、興味・関心の偏り
基本シングルタスクで、マルチタスクは苦手です。情報を同時並行処理することが苦手で、割り込み行為をされるとそれまでの行動を忘れてしまいます。
同時に沢山のことを頼まれると頭が真っ白になってフリーズ状態となり使い物になりません。
一方、パターン化されていたりマニュアルがあってその通りに行動すればいいという状況はとても得意です。
ただ少しでもマニュアルから外れたり、想定外の事態が起こると対応できなくなるので応用力は皆無です。「だいだい一緒だから」と言われても、私にとっては全然別物なんだけど…といつも思っています。
また、興味や関心のあることは1日中ずっとやっていられますが、興味のないことには一瞬でも時間を使いたくないです。というか、せっかく時間を使ったとしても記憶から消去されるので時間の無駄だと諦めています。
例えば、私の親は旅行が好きで、学生の頃はよく旅行に連れて行ってくれたのですが、興味がまるでないので行った場所や思い出が少しも残っていません。
「あそこ行ったよね、キレイだったよね」とか言われても全く覚えていません。当然連れていくかいがありません。大人になってからは、私は旅行のときはお留守番です。笑
不器用(言語発達に比べて)
不器用は今も継続中で、直そうとしても改善しないのである程度は諦めています。
ただ、私の場合は人よりも倍くらい時間をかければ習得可能なことが多かったので、諦めたくない場合は、それ相応の努力をするようにしています。
これも親に感謝ですが、小さい頃から沢山習い事をさせてもらったので、何でも人より時間がかかるけど、頑張ればできるようになるという感覚が身につきました。
ピアノ、習字、英会話、そろばん、水泳は4〜8年くらいやりました。陸上、テニス、バレーボール等の運動系はどれも1年持ちませんでしたが、学校の体育で困らない程度にはなりました。
勉強は得意でしたが、器用にヤマを張ったりするような効率的な勉強方法はできません。
毎日きちんと予習復習をして、テスト前は2週間前から計画を立てて、テスト範囲の問題集を3回通り解いて、全部覚えるからどこが出題されても大丈夫、というひたすら時間のかかる効率の悪い勉強方法をしていました。
親には「そんなに勉強しなくていいんじゃない?」と逆に引かれました。
高校の途中でその勉強法では物理的に時間が足りず色んな意味で限界が来て、結果的にメンタルが追い詰められて不登校になったので、もうちょっと工夫が必要だったなと今は思います。
発達障害特有の生きづらさを抱えた10代の私
このように、典型的なアスペルガー症候群の特徴てんこ盛りだった私は、学校の勉強はできるけどクソ真面目で頭固くて融通の効かない、人と話すのが苦手な不器用さんでした。
当然ですが、凄く生きづらいです。なんとなくいつも場の空気に馴染めないし、浮いてる気がするし、人と話すの苦手だなぁと常に思ってました。
みんなが当たり前のようにできることが自分にはできないから、コンプレックスが積み上がって、限界を迎えた結果、アイデンティティが崩壊してメンタルが総崩れして、社会生活が送れなくなりました。
つまり、学校に行けなくなりました。
学校に行けなくなってから、何件か精神科や心療内科をまわり、今の主治医と出会ったときに言われたのが

君はアスペルガー症候群だね、今まで生きづらかったでしょう。それは君自身が悪いんじゃない、脳の問題だよ。
という言葉でした。
間違いなくこれが私の人生の転機であり、主治医と出会えたことが私の人生における最大の幸福だったと思います。(最大は言い過ぎかもしれないけど、少なくとも5本指には入ってるはずです。笑)
おわりに
アラサー、社会人7年目。
苦手なはずの対人援助職を生業にして、お金を稼いで生活しております。
日々生きづらさは感じますが、昔よりは大分軽減されました。
このブログでは、私が生活する中で、世間と調和するためにどんな工夫をしているのか、ご紹介していきたいと思います。
読者の方へ
このブログは、発達障害と診断されたけどどうしていいか分からず困っている方や、診断はされていないけど、とにかく毎日生きづらくて仕方がないという方に届いたら良いなと思って書いております。
見てくださった誰かが、少しでも肩の力を抜ける、息がしやすい生き方ができる、人と関わることを毛嫌いせずにもうちょっと頑張ってみようかな、と思ってもらうきっかけ作りができたら本当に嬉しいです。
私が10年間で身につけた方法や個人的な見解を書いておりますので、医学的に証明されていたり根拠があるものではありません。
専門家からみたら間違っている点もあるかと思いますが、あくまで個人の意見ですのでご了承下さい。
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