発達障害が世間と調和する工夫「ちょっと便利な人になる」

コミュニケーション

…便利な人?どゆこと?

と思ったそこのあなた。

あなたの感覚は間違っていません。おそらく正常でしょう。

便利な人というのは、誤解を招きやすい表現のような気がしますが、私はあえてこの言い方をしています。キャッチーでなんとなく記憶に残る表現かな、と自分では気に入っています。笑

仕事で使える処世術

今回ご紹介するのは仕事における私なりの処世術です。

言葉通り、同僚から見て「あの人は何を頼んでもいつも嫌な顔をしないで仕事してくれるから助かる」「率先して仕事を手伝ってくれるから、あの人がいるとなんとなく楽できる」と思われるように日頃から行動しておくということです。

ちなみにプライベートでは絶対に使いません。プライベートで便利な人になってしまったら、自分が消耗してしまうだけで、得られるメリットよりもデメリットのほうが大きくなってしまうからです。

なぜわざわざこんなことをしているのでしょうか。どれだけ一生懸命働いたとしても貰える給料は変わらないし、自分ばっかり頑張るのは損じゃないかと考えてしまう人もいるかも知れません。

私はそうは思いません。そもそも大前提として、社会人として働いてお給料を頂いている以上は、組織の一員として自分はどんな貢献ができるか考えながら仕事をしたほうが良いと私は考えています。

会社(組織)から求められる最低限の貢献をするのは当然として、ここでお伝えするのは「一緒に働いている同僚からどんな印象を持たれておくとよいか」という視点になります。

アスペルガー症候群の失敗はコミュニケーションエラーが多い

アスペルガー症候群は、基本的にコミュニケーションが苦手です。

でも、組織で働く以上は、同僚とコミュニケーションをとって協力することは不可欠になります。つまり、毎日苦手なことをやらないといけません

当然失敗しやすいです。仕事内容そのものは問題なくこなせても、コミュニケーションエラーを起こしたという失敗体験がある人も多いのではないでしょうか。私にも沢山あります。

苦手だから失敗しやすい。これは自然の摂理です。当然です。

でも、周りは許してくれません。最初の1回は良くても、何回も繰り返していたら「学習しろ」と誰だって怒りを覚えます。これだって自然の摂理です。当然です。

じゃあどうすればええんや?と私が必死に考えて、現在実践している方法がこれです。
「ちょっと便利な人になる」

「ちょっと便利な人になる」利点

「ちょっと便利な人になる」

言い換えると、常日頃から周りに恩を売っておいて、「あの人はちょっと変人で、たまにピント外れな発言をするけど、基本的にはいい人」という印象操作をしておくということです。

実際に、率先して周りが楽できるように頑張って仕事しているわけですから、いい人であることには変わりないですよね。

こうして日頃から周りが楽をできるように意識して行動していると、自分が困った時に助けてもらえる確率が圧倒的に上がります。失敗しそうになっても相手のほうから助け舟を出してもらえたりします。

失敗してしまっても、「いつも助けてもらってるしフォローしとくよ」と好意的に捉えてもらえる確率が上がります。そもそも信頼関係を築けやすいので、コミュニケーションエラーも起こりにくいです。

便利な人になる時のNG行為

そして、自ら便利な人になる時に、絶対に守るべき大切なことがあります。

「やってやったぞ感」を出さないことです

先ほど伝わりやすいように「恩を売る」という表現を使いましたが、これが相手に伝わってしまうと、一気に台無しです。評価がマイナスに転じて意味がなくなります。

アスペルガー症候群は嘘をついたり取り繕ったりすることが苦手な場合が多いと思いますので、心の中で「恩を売る」と思ってしまっている場合、おそらくそれは相手に伝わります。

世間一般の人間は、私達が思うよりも言葉や態度に敏感に反応します。(私達が鈍感すぎるという捉え方もできますが……)

「〇〇してあげたよ」という言葉だけで、一気に印象は悪くなります。上から目線だったり偉そうな態度も最悪です。せっかく良い行動をしていたとしても、全て帳消し扱いです。

働くことの本質は「他者貢献」

オススメなのは「お金を稼ぐことの本質は他者貢献である」という視点を胸に刻むことです。

職場に行って、週何日何時間働いたから、お給料がいくら貰える、というマインドは捨てたほうが懸命です。

この考え方をしていると、どれだけ頑張って働いても貰える給料は一緒だから、という考えになりやすいです。

その結果「自分ばっかり頑張って働いていて損だ、周りはもっとサボってるのに、もらってる給料はたいして変わらない、ずるい」という思考になりがちです。こうなってしまうと、ほぼ100%言動に出てしまいます。

違う!全然違う!笑

そもそも、お金を稼ぐことの本質は他者貢献です。

自分が働くことによって、誰かの役に立つ、誰かの困ったを解決する、心の底からありがとうと感謝される、このように他者に貢献することによって、対価としてお金を頂くというのが、働くことの本質だと思います。

これはとあるyoutuberさんの受け売りですが、本当にその通りだなと私はとても共感して、この考え方を知って以来、働くときの指針にしています。

明日からできる実践方法

具体例

他者貢献と突然言われてもどうしたらよいか分からないと思うかも知れませんが、簡単です。

まずはいつも一緒に働いている同僚を助けましょう。自分が相手の立場だったら、こうしてくれると嬉しいなと思うようなことをしてあげたらよいです。

うまく思いつかない場合は、普段働いているときに、自分が同僚に対して心の底から「ありがとう」と言っているのはいつだろうと考えてみるとわかりやすいと思います。

注意点

ただし、注意することがあります。

「自分はされて嬉しいこと」が「相手はされて嫌なこと」である場合です。

これは、人それぞれ嫌がるポイントは異なりますから、普段の会話から「この人はこんなふうに仕事をする人なんだな」「こうされると嫌なんだろうな」みたいな情報収集が大切になります。

最初は絶対失敗します。全然分からなくて当然だと思っておいたほうがいいです。

アスペルガー症候群は他者視点を持つことが苦手な場合が多いので、このパターンの失敗はやりがちです。良かれと思って行動したら、逆に嫌な顔をされた…なんてこともあります。

もっと酷いと、嫌な顔をされていることに気が付かず、ドヤ顔で行動してしまい、相手は苦笑いで表面上だけ「ありがとう」と言いつつ、裏でコソコソ悪口を言われる可能性だってあります。

対策法

やらない方がマシじゃん、と思うかも知れません。まぁそう言わずに。笑

ちゃんとコツがありますから。安心して下さい。

自分の仕事が終わって、周りの同僚を手伝いたいなと思ったら、勝手にやっては駄目です。「今からこの仕事をやろうと思ってるけど、いいですか?」と相手に確認しましょう。

手伝ってあげる立場なのに、なんでそんなに下手にでないといけないの?と不満に感じるでしょうか。アスペルガー症候群は他人の気持ちを想像する能力が著しく低いので、これくらいで丁度良いです。

手伝おうとしている仕事が「ありがた迷惑」になってしまう可能性を考慮して、間違っていた時のために保険をかけておくイメージです。

ちょっと想像してみて下さい。

「〇〇してあげますよ」と上から目線で言ってきて、しかもありがた迷惑な内容の場合、印象最悪じゃないですか?自分の仕事だけやってろよ、と相手は思うでしょう。私だったらそう思います。

「〇〇してもいいですか?」という言い方をされたら、ありがた迷惑な内容だったとしても、「その仕事はやらなくても大丈夫だから、別のこと頼んでも良い?」と相手から提案してくれることが多く、円滑なコミュニケーションに繋がりやすいです。

些細な言葉ひとつで、印象が変化するなら、より良い言動を普段から心がける方がシンプルにお得です。ちょっと意識すれば誰でもできます。ぜひやってみてください。

まとめ

  • ちょっと便利な人になる(仕事における処世術)
  • 常日頃から同僚を手伝い、周りに恩を売って「変わってるけどいい人」という印象操作をする
  • 結果的に、自分が困った時に助けてもらえたりする
  • 見返りを前提に行動するのはNG
  • お金を稼ぐ本質は他者貢献であると胸に刻む
  • 手伝う前には「この仕事やっていい?」と確認する
  • 上から目線は逆効果 やらないほうがマシ

まとめると、「ちょっと便利な人になる」ことが大切です。プライベートは推奨しません。仕事における処世術としてオススメです。

常日頃から同僚の仕事を積極的に手伝い、自分と一緒に働いている時は少し楽ができるなと思われるようにします。

わかりやすく言い換えると、常日頃から周りに恩を売っておいて、「あの人はちょっと変人で、たまにピント外れな発言をするけど、基本的にはいい人」という印象操作をしておくということです。

結果的に、ピント外れな発言をしても見逃してくれたり、優しく指摘してもらえたり、笑い話にしてもらえたりします。普段から周りを助けていれば、自分が困っている時に助けてもらえる確率も上がります

ただし、見返りを前提に行動するのは駄目です。あくまでお金を稼ぐということの本質は他者貢献です。

そもそも心の中で思っていたら、間違いなく相手に伝わります。世間一般の人間はアスペルガー症候群が想像する100倍は他者の機微に敏感です。自分が鈍感すぎるので、自分の物差しで考えていると失敗します。

さらに注意点があります。「自分はされて嬉しいこと」が「相手はされて嫌なこと」である場合です。

これを回避するためにも、相手の仕事を手伝う時は、事前に「今からこの仕事をやろうと思ってるけどいいですか?」と下手に出た言い方で確認をしましょう。上から目線で言うだけで印象最悪です。それなら手伝わない方が100倍マシです。

下手に出た言い方をすれば、内容がピント外れだったとしても、相手から再提案してくれる可能性が高く、より良いコミュニケーションにつながりやすいです。

結果的にいい印象を残すことができるため、シンプルにお得です。実践する価値はあります。

私は10年かけて習得しましたが、今でもまだまだ足りないなぁと思いながら、日々試行錯誤しています。参考になれば嬉しいです。

読者の方へ

このブログは、発達障害と診断されたけどどうしていいか分からず困っている方や、診断はされていないけど、とにかく毎日生きづらくて仕方がないという方に届いたら良いなと思って書いております。

見てくださった誰かが、少しでも肩の力を抜ける、息がしやすい生き方ができる、人と関わることを毛嫌いせずにもうちょっと頑張ってみようかな、と思ってもらうきっかけ作りができたら本当に嬉しいです。


私が10年間で身につけた方法や個人的な見解を書いておりますので、医学的に証明されていたり根拠があるものではありません。

専門家からみたら間違っている点もあるかと思いますが、あくまで個人の意見ですのでご了承下さい。

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