得意と苦手を知る:発達障害でも「生きやすく」なる工夫 【第1回】私って何が得意?何が苦手?発達障害と自己理解の話

自分を知る

📘【連載シリーズ:得意と苦手を知る:発達障害でも“生きやすく”なる工夫】

発達障害のある方が「自分らしく働く」ための工夫を、4回にわたってお届けする実践シリーズです。

第1回:私って何が得意?何が苦手?発達障害と自己理解の話 ←今ココ
第2回:書くだけで見えてくる!自分の得意・苦手を整理する方法
第3回:周りの声もヒントに。家族や友人に聞いてみよう 
第4回:得意と苦手を伝える力。信頼関係を築く自己開示の技術


はじめに

突然ですが、あなたは自分の「得意なこと」と「苦手なこと」をすぐに答えられますか?

発達障害のある方は、「毎日がしんどい」「職場や家庭で上手く関われない」と感じていることが多いです。

一方で、意外と自分のことを深く理解できていなかったり、それを上手に説明できなかったりすることがあります。

でも、世間とうまく折り合いをつけて生きていくためには、

「自分の得意と苦手を理解すること」が、ほぼ必須スキルです。

そして、

それを簡潔明瞭に、他人に説明できるようになれたらもっと楽になります。

今回のシリーズでは、

  • なぜ自己理解が大切なのか
  • 自己理解を深めるにはどうすればいいか
  • それをどうやって伝えればいいか

この3つを中心に、私の経験を交えながら4回にわたってお届けします。


発達障害とは?

発達障害は、脳機能の発達に関係する障害の総称です。

代表的な分類:

  • 自閉スペクトラム症(ASD):社会性・コミュニケーションの困難
  • 注意欠如・多動性障害(ADHD):注意力・衝動性の問題
  • 学習障害(LD):読み書き・計算などの特定スキルに困難

これらの障害は、組み合わさって現れることもあり、「できることとできないことの差が極端に大きい(アンバランス)」という特徴があります。


発達障害は「能力のアンバランス」

私たちはよく、「発達障害=できないことが多い」と誤解されがちです。

でも実際は、

ものすごく得意なことがある一方で、びっくりするほど苦手なことがある

というアンバランスさが最大の特徴です。

たとえば、

  • 数字に強くて分析力はあるけど、口頭での会話は苦手
  • 細部へのこだわりが強く正確だけど、時間管理ができない

こういった特性があることで、周囲から「変わってる」「なんかズレてる」と思われることも少なくありません。


自己理解の必要性

発達障害の人が社会生活でつまずく理由の多くは、

「世間とのズレに気づかないこと」

です。

たとえば、

  • 自分にとっては「できて当然」なことを他人にも求めてしまい、厳しくなってしまう
  • 逆に、「なぜそんな簡単なことができないの?」と言われて傷つく

この”ズレ”は、本人の中で認識できていないと、誤解・衝突・自己否定の原因になります。

でも、自分の「できること」「できないこと」をきちんと理解できていれば、

  • 他人に無理な期待をしない
  • 苦手なことは人に頼れる

ようになります。

その結果、

「トラブルを減らし、信頼されやすい自分」になる第一歩が踏み出せるのです。


自己理解ができないと起きること

私自身もそうでしたが、自己理解が浅いとこんなことが起こります。

  • 自分の得意・苦手が言語化できず、仕事でつまずく
  • 苦手を頑張ってカバーしようとして、無理して体調を崩す
  • できていない理由がわからず、「自分はダメなんだ」と思い込んでしまう

自己理解ができるようになると、

  • 苦手なことは「苦手です」と伝えられるようになる
  • 自分の特性に合った仕事・人間関係を選べるようになる

ようになります。


次回予告:書くだけで見えてくる!自分の得意・苦手を整理する方法

次回は、

「書くだけで見えてくる!自分の得意・苦手を整理する方法」

として、紙とペンさえあればできる自己分析の方法をお伝えします。

ご自身の「取扱説明書」を一緒に作っていきましょう


📘【連載シリーズ:得意と苦手を知る:発達障害でも“生きやすく”なる工夫】

発達障害のある方が「自分らしく働く」ための工夫を、4回にわたってお届けする実践シリーズです。

第1回:私って何が得意?何が苦手?発達障害と自己理解の話 ←今ココ
第2回:書くだけで見えてくる!自分の得意・苦手を整理する方法
第3回:周りの声もヒントに。家族や友人に聞いてみよう 
第4回:得意と苦手を伝える力。信頼関係を築く自己開示の技術


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