得意と苦手を知る:発達障害でも“生きやすく”なる工夫 第2回:書くだけで見えてくる!自分の得意・苦手を整理する方法

自分を知る

📘【連載シリーズ:得意と苦手を知る:発達障害でも“生きやすく”なる工夫】

発達障害のある方が「自分らしく働く」ための工夫を、4回にわたってお届けする実践シリーズです。

第1回:私って何が得意?何が苦手?発達障害と自己理解の話
第2回:書くだけで見えてくる!自分の得意・苦手を整理する方法 ←今ココ
第3回:周りの声もヒントに。家族や友人に聞いてみよう
第4回:得意と苦手を伝える力。信頼関係を築く自己開示の技術



こんにちは。前回の記事では、発達障害のある私が「得意・苦手を把握することの重要性」に気づいたきっかけについてお話ししました。

今回はいよいよ、実際に自分の特性を“書き出して整理する”方法についてご紹介します。


「書くだけ」で何が見えてくるの?

自分の頭の中で「たぶん、私はこれが苦手かも」とぼんやり考えているだけでは、整理できているとは言えません。

紙に書き出して“見える化”することで、

  • 思い込みではなく実感に基づいた特性の洗い出し
  • 記憶だけでは拾えない日常のパターンの可視化
  • 第三者に説明できる「言語化力」の土台作り

が可能になります。

これは、発達障害のある私たちにとって「社会でのすれ違いを減らす大切な武器」になります。


実例:私の「得意・苦手」を書き出してみた

実際に私が書き出した内容をご紹介します。

✅ 得意なこと

  • 興味のあることには寝食を忘れて何時間でも集中できる
  • マニュアルや手順書がある、やるべきことが明確な仕事は得意
  • 自分の思考や感情を言語化することが得意。感情と思考を切り分けて考えられる
  • 自分の経験や体験を文章にするのが得意(負担ゼロ、むしろ楽しい)

❌ 苦手なこと

  • 複数の情報を同時並行で処理する(マルチタスク)
  • 想定外の出来事への臨機応変な対応
  • 空気を読む、場の雰囲気を察する、暗黙の了解を把握する
  • 興味のないことを覚えること(記憶に残らず、すぐに忘れる)
  • 想像力が乏しく、他者の気持ちや、目に見えない状況を想像するのが苦手
  • 空間認知能力が低い(車の運転、地図を読む、球技が苦手)

書き出しのコツ

💡ステップ1:直近1週間の行動を振り返る

「楽にできたこと」「つらかったこと」を思い返してみましょう。

💡ステップ2:「楽しかった/疲れた」感覚を手がかりに

感情をヒントに、どんな作業が得意・苦手かを割り出します。

💡ステップ3:子どもの頃からの傾向も思い出す

得意・苦手は成長とともに変化もしますが、ベースにある傾向は変わらないことも多いです。


書き出すだけで、少し自信がつく

書き出すだけで、「あ、自分にはこんなに得意なことがあるんだ」と気づけます。

苦手なことも「自分だけじゃなかった」「だからあんなにしんどかったのか」と納得できます。

そして何より、これらは今後、職場での立ち回り方や、人との付き合い方を考える上での“武器”になります。


次回予告:周りの声もヒントに。家族や友人に聞いてみよう

次回は、自分の特性をさらに客観的に理解するために、「他人からフィードバックをもらう方法」についてお話しします。


📘【連載シリーズ:得意と苦手を知る:発達障害でも“生きやすく”なる工夫】

発達障害のある方が「自分らしく働く」ための工夫を、4回にわたってお届けする実践シリーズです。

第1回:私って何が得意?何が苦手?発達障害と自己理解の話
第2回:書くだけで見えてくる!自分の得意・苦手を整理する方法 ←今ココ
第3回:周りの声もヒントに。家族や友人に聞いてみよう 
第4回:得意と苦手を伝える力。信頼関係を築く自己開示の技術



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