「毎日しんどい」「なんだかずっと苦しい」
そう感じながらも、「でも、みんなも我慢してるよね…」「私が甘いだけなのかな」と、自分の気持ちにフタをして頑張り続けている方、いませんか?
かつての私もそうでした。
だけどあるとき、「もしかして、今いる環境が合っていないだけかもしれない」と気づいたんです。
今回は、「生きづらさ」の正体に目を向けることで、
“どうして私はこんなに毎日がつらいのか”を紐解いていきます。
発達障害の診断は、17歳のとき
私が「自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)」と診断されたのは、高校2年生、17歳のときでした。
不登校になり、親に連れられて精神科を受診したのがきっかけです。
そのため、当時から自分の特性はある程度理解していて
- コミュニケーションがぎこちない
- 臨機応変な対応が苦手
- 感情の想像や共感が難しい
など、いわゆる「ズレ」のある人間だという自覚は持っていました。
でも正直なところ、社会人になるまでの私は、まだ自分を過大評価していた部分がありました。
「苦手だけど、やってみたらどうにかなるだろう」と安易に考えていました。
そして、自分の特性と環境の相性について深く考えることはありませんでした。
社会に出て、現実を知った
そんな私が、深く考えずに就職してしまった結果——
案の定、仕事に適応できませんでした。
同時進行の業務、臨機応変な対応、曖昧な指示への即時対応。
職場で求められることのほとんどが、私の苦手なことでした。
努力しても空回り。周囲に迷惑をかけてばかりで、自己評価はどんどん下がっていきました。
精神科の定期受診では、「適応障害」と診断され、主治医から休職を勧められました。
そのときようやく、「私は今、とても無理をしているのかもしれない」と気づきました。
「生きづらさ」は、能力のせいじゃなかった
当時の私は、「自分の能力が足りないからうまくいかないんだ」と思い込んでいました。
でも今ならわかります。問題は能力ではなく、「環境とのミスマッチ」だったのです。
苦手なことばかりを求められる場所にいたら、誰だってつらくなります。
得意なことが活かされず、苦手なことで評価される毎日。
それでは、心がすり減って当然です。
「環境が合っていないだけかも?」という視点
私は、特性を知っていながら「どんな環境なら適応しやすいか」までは考えていませんでした。
でも、休職をきっかけに環境を変え、仕事内容も変更してもらったことで、私は無理なく働けるようになりました。
この経験を通じて学んだのは、
「人に合わせる」よりも「環境を選ぶ」ことが大切だということです。
おわりに:あなたのしんどさにも、理由がある
今の環境で毎日がつらいなら、それはあなたが弱いからではありません。
「苦手なことが求められているから」かもしれないし、
「得意なことが発揮できていないから」かもしれません。
生きづらさには、かならず理由があります。
そしてその理由を知ることができれば、少しずつ対処法が見えてきます。
次回は、「自分のしんどさをどうやって見つけるか」についてお話しします。
あなた自身の“生きづらさ”と向き合うヒントになりますように。
次回予告
第2回:しんどさの原因を言語化してみる
「毎日がつらい」「仕事がうまくいかない」——
そんな“生きづらさ”の背景には、どんなパターンが隠れているのか。
自分に問いかけ、書き出してみることで見えてくる“本当の原因”を一緒に探っていきましょう。
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