不安・焦り・怒り——
気持ちがあふれてきて、言葉にしたくなったときほど、私は「話さないこと」を選んでいます。
今回は、軽度双極性障害の私が実践している、感情の暴走を防ぐための3つの工夫をご紹介します。
感情は、扱い方を知っていれば怖くない
感情が大きく揺れるとき、私の中では「何かを言いたい」「すぐに反応したい」という衝動が生まれます。
でも、そういうときに言葉を発すると、たいてい後悔する。
だから私は、「感情が溢れそうなときほど黙る」ことを意識しています。
感情を“がまんする”のではなく、まず落ち着いて見つめる時間をつくる。その上で、自分の気持ちと向き合うようにしています。
私が実践している“感情にのまれない3つの工夫”
① 話す前に、いったん“黙る”
感情があふれてくるときって、衝動的に何かを言いたくなる。
でも私は、「今、感情が強く出てきてるな」と気づいたら、まず黙ることにしています。
- 無理に話さない
- 返事を急がない
- 考えがまとまるまで時間をとる
この“ワンクッション”があるだけで、感情にまかせた言葉で人を傷つけることや、あとで自己嫌悪に陥ることを防げるようになりました。
② 「感情」と「事実」を分けて考える
落ち着いてから、私は頭の中でこう問いかけます。

私は何に対して怒っているんだろう?
これは本当に“裏切られた”のか? それとも“期待していた”だけか?
たとえば——
「頼んでないけど、きっと今回もやってくれると思ってた」
「以前はもっと優先してくれたのに、今は後回しにされた気がして悲しかった」
こんなふうに、
- 怒りの奥には“期待”や“信頼”があったこと
- 実際には相手が裏切ったわけではなかったこと
に気づけると、自然と冷静になれるんです。
③ 書きながら考えると、さらに整理が深まる
この「感情と事実の整理」は、頭の中だけでもできます。
でも、私は時間があるときには紙やメモアプリに書いてみることもよくやります。
- 今感じていること(イライラ、不安、悲しみ…)
- そのきっかけになった出来事
- 自分がどんな期待をしていたのか
- 相手が本当に悪意を持っていたのか、それとも自分の思い込みだったのか
書いてみると、頭の中でぐちゃぐちゃだったものが、スッと整理されていきます。
“言葉にしてから冷静になる”のではなく、“冷静になるために言葉にする”感覚です。
感情があってもいい。でも、そのまま出す必要はない
感情を抑えつけようとすると、余計にしんどくなります。
でも、その場で衝動的に出す必要もないと思っています。
感情はあって当然。でもその扱い方は、後天的にいくらでも練習できる。
私にとっては「話さず、分けて、書いてみる」という習慣が、自分と周囲を守る手段になっています。
次回予告
【第5回】未来の自分を助ける、「無理を予防する仕組み」のつくり方
感情の乱れや気分の波を最小限にするためには、そもそも“無理をしすぎない仕組み”を整えておくことが大事です。
次回は、気分が崩れる前に備えている私の生活の工夫を紹介します。
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