私を変えた一週間 ―対話と自己理解の記録― 第6回:この一週間が、私の軸になった

自分を知る

▶ シリーズ:私を変えた一週間 ―対話と自己理解の記録―

不登校、引きこもり、迷いの中にいた私が、一週間のキャンプで得た“変化のきっかけ”を綴ります。

自分のことを言葉にして、誰かにまっすぐ届ける。

誰かの本音を受け止めて、自分の心にも問いかけてみる。

そんな時間が、私に「自分を知る力」と「つながりの感覚」をくれました。

ワークキャンプの一週間は、ただ楽しかっただけじゃありません。

たくさん悩んで、泣いて、話して、聞いて。その一つひとつが、今の私の“軸”をつくっています。


日常に戻ってからも、つまずきの連続だった

一週間の濃密な体験を経て、私は自分の輪郭が少し見えたような気がしていました。

けれど、日常に戻ってみると、現実はそんなに甘くなかった。

学校や社会の中では、本音を話せる空気なんてそうそうありません。

また少しずつ、自分の気持ちを押し殺して、周囲に合わせようとしてしまう。

そしてそのたびに、しんどくなって、自信をなくしてしまう。

変わりたくても、なかなかうまくいかない。そんな経験を、その後も何度も繰り返しました。


それでも、あの場所が「戻れる場所」になった

でも、私は一人じゃありませんでした。

ワークキャンプで出会った人たちの存在が、私にとって大きな支えになりました。

「また会いに行けば、あの人たちは本音で話を聞いてくれる」
「連絡すれば、きっと“どうした?”と気にかけてくれる」

そんな心理的な“安全基地”ができたことは、今の私の土台になっています。

大学生の頃まで、私はその団体が主催するワークキャンプに何度も参加しました。

そのたびに、少し疲れていた自分をリセットするような時間を過ごし、「また明日から頑張ろう」と思えるようになっていったのです。


居場所があることの、何よりの力

家でも学校でもない「第3の居場所」があること。

そこには評価も比較もなくて、「ただ、ありのままの自分」でいられる場所。

その存在が、私にとっては何よりの財産でした。

いざというときに戻れる場所がある。助けてくれる人がいる。

そう思えるだけで、行動する勇気が出てくる。そして、その一歩が、新しい道を開いてくれる。


あの一週間が、私の人生を大きく変えたのは間違いありません。

でも、本当の意味で「軸」になったのは、あの経験を思い出し、何度も立ち返ってきたからこそです。

私はきっと、これからも迷います。つまずきます。落ち込みます。

それでも、「あの場所にいた自分」と、「あの人たちの言葉」が、今でも私の中に生きています。

それが、私にとっての“変化の原点”であり、これからの私を支えてくれる軸です。


読者のあなたへ

変わるのは、怖くて、難しくて、苦しいこともあります。

でも、どこかに“戻れる場所”があると思えるだけで、ほんの少し心が軽くなる。

そんな場所が、あなたにも見つかりますように。


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