言いすぎちゃう私の、コミュニケーション研究室 シリーズ
- 初級編 思ったことをそのまま言うと、なぜ嫌がられるの? ←今ココ
- 中級編 “伝える”と“ぶつける”の違いを知るだけで変わる
- 応用編 自分の気持ちも、ちゃんと伝えていいんだよ
「言いすぎちゃう私の、コミュニケーション研究室」シリーズとは?
こんにちは。私は、発達障害(自閉スペクトラム症)の診断を受けてから十数年、自分なりに人との関わり方を学び直してきました。
このシリーズでは、「言いすぎてしまう」「本心を素直に言っただけなのに引かれてしまう」
——そんな私の実体験をもとに、発達特性ゆえの“コミュニケーションのすれ違い”と向き合ってきた道のりを、初級・中級・応用の3ステップでお届けします。
言葉の選び方に悩んだことがある人。「なんで伝わらないんだろう…」とモヤモヤしたことがある人。
そんなあなたに、ちょっとでもヒントになれば嬉しいです。
はじめに
「本当のことを言っただけなのに、なんでこんな空気になるの?」
子どもの頃から、私はそんな風に思う場面がたくさんありました。
友達との会話で、何気なく口にした言葉が場を凍らせてしまったり、引かれて距離を置かれたり。
悪気なんて全くないのに、なぜか人間関係がうまくいかない——そんな経験、ありませんか?
私の体験談:悪気なく言った一言が…
私は子どもの頃、先生に怒られたことはほとんどありません。先生の言うことは基本的に守る、いわゆる「真面目なタイプ」だったと思います。
でも、同級生との関係ではつまずくことが多くありました。
たとえば、テストでいい点を取ったとき。
「どうしてそんなに点数がいいの?」と聞かれて、私は本気で疑問に思い、こう答えてしまいました。

逆に、なんでできないの?
その場の空気が一気に冷えたのを、今でもはっきり覚えています。
私はただ素直に思ったことを言っただけでした。でも、それを聞いた相手はきっと「見下された」「バカにされた」と感じたのだと思います。
なぜ嫌がられるの?を考えてみた
この出来事を振り返って、気づいたことがあります。
- 私にとっての「正直さ」が、相手にとっては「無神経」に見える
- 自分にとって自然な発言が、相手の心を傷つけることがある
- 「悪気がない」では済まされないこともある
つまり、自分の“当たり前”が、他人の“当たり前”とは限らないんです。
私たち発達特性のある人にとって、「空気を読む」「言い方を変える」といったことは簡単ではありません。
だからこそ、「ちょっと立ち止まって考える」練習が必要なのだと気づきました。
はじめの一歩:ワンテンポ置いてみよう
私が最初に取り組んだのは、たった一つのシンプルな習慣でした。
「思ったことをそのまま言わない。必ずワンテンポ置く」
誰かに何か言いたくなったときは、「これ、そのまま言っても大丈夫?」と頭の中で一度考える。
たったこれだけのことで、人との会話がスムーズになることが増えました。
もちろん、最初は難しいです。うっかり言いすぎて後悔することもまだあります。
でも、以前よりも「言ってしまった…」という自己嫌悪が減ったのは、大きな変化でした。
まとめ:正直さは大切。でも、伝え方はもっと大切
「思ったことをそのまま言うと、なぜ嫌がられるのか?」
それは、相手がどう受け取るかを考えずに伝えてしまうと、“ぶつけられた”ように感じさせてしまうから。
だからこそ、「一呼吸おいてから話す」ことを意識する。
この小さな心がけが、あなたと誰かとの距離をぐっと近づけてくれるはずです。
- 正直な言葉も、伝え方ひとつで相手を傷つけることがある
- 思ったことを言う前に「これ、言っても大丈夫かな?」とワンテンポ置く
- 自分の感覚と相手の感覚は違う それを前提に工夫することが大切
▶次回予告(中級編)
「“伝える”と“ぶつける”の違いを知るだけで変わる」
次回は、「自分の気持ちを伝えたつもりなのに、怒ってるように受け取られてしまう…」
そんな“伝え方のギャップ”について一緒に考えていきます。
言いすぎちゃう私の、コミュニケーション研究室 シリーズ
- 初級編 思ったことをそのまま言うと、なぜ嫌がられるの? ←今ココ
- 中級編 “伝える”と“ぶつける”の違いを知るだけで変わる
- 応用編 自分の気持ちも、ちゃんと伝えていいんだよ
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