言いすぎちゃう私の、コミュニケーション研究室 シリーズ
- 初級編 思ったことをそのまま言うと、なぜ嫌がられるの?
- 中級編 “伝える”と“ぶつける”の違いを知るだけで変わる ←今ココ
- 応用編 自分の気持ちも、ちゃんと伝えていいんだよ
前回のおさらい
前回の初級編では、
「思ったことをそのまま言うと、なぜ嫌がられるのか?」というテーマで、私の実体験と「ワンテンポ置く」工夫をご紹介しました。
今回はその続きです。

ちゃんと伝えたつもりだったのに…なぜか相手が怒ってる?
自分としては誠実に話しただけなのに、責めたことになってる?
そんなモヤモヤについて、一緒に考えていきましょう。
正直に話したのに、どうして?
私は以前、「正直に話すことはいいことだ」と思っていました。
- 素直に話せる自分 = 誠実な人間
- 率直なフィードバック = 相手のためになること
- 本音を言うことこそ信頼関係の証
でも実際には、こんなふうに言われることがありました。
- 「それ、ちょっとキツくない…?」
- 「なんか責められてるみたい」
- 「言い方が冷たいよ」
そのたびに私は内心こう思っていました。

いや、事実を言っただけなのに…
ちゃんと考えて話したのに、なんで伝わらないの…?
気づいたこと:「伝える」と「ぶつける」は違う
あるとき私はふと気づきました。

「伝える」と「ぶつける」って、全然違う!
そして、こんなふうに整理してみました。
伝える | ぶつける |
---|---|
相手の受け取り方を想像している | 自分の感情をそのまま出している |
落ち着いたトーン | 感情的、または一方的 |
相手にどう届くかに気を配る | 「言わずにいられない」気持ち優先 |
つまり、「正直に話すこと」が悪いのではなくて、
“どう伝えるか”によって、相手の受け取り方が大きく変わるということです。
私が実践していること:「感情」と「伝えたいこと」を分ける工夫
私は中高生の頃までは思ったことをそのまま口に出してしまい、相手を傷つけてしまうことがよくありました。
でも大学生以降は、「一度立ち止まって考えてから話す」ことが自然と身につきました。
なので、社会人になってからは感情的に返してしまった経験はほとんどありません。
ただしその一方で——考えすぎるあまり、言葉がうまく出てこなかったり、そもそも伝えることを諦めてしまったりすることが、今でもあります。
だから私は、こうしたときに「感情」と「伝えたい中身」を整理する練習をしています。
私が試しているステップ
- まずは、自分の感情を心の中で確認する
「なんだかモヤモヤしてるけど、これは“困ってる”ってことかな」
「不安なのかも」「戸惑ってるんだな」 - すぐに話さず、ノートやスマホのメモに書き出してみる
「何が言いたいのか」と「どう感じたのか」を分けて整理する - 落ち着いたタイミングで、要点だけをシンプルに伝える
「こういう理由で、私は少し困っていました」
「次からこういうふうにできたら助かります」
このように
- 「感情と伝えたい内容を一旦切り離してみる」
- 「本当に伝えたい要点を相手に届きやすい言葉で伝える」
ことが、私にとっての課題であり、日々続けている工夫です。ぜひやってみてください。
まとめ:「伝える」は、相手に届いてこそ意味がある
自分では「正直に言っただけ」でも、あまりにもストレートで配慮がない場合、相手にとっては「ぶつけられた」ことになってしまうことがあります。
これでは、正しいことを言っていても、相手を不愉快にするだけで、伝えたいことが伝わりません。
口に出す前に、自分の中で「感情」と「伝えたいこと」を分ける意識が大切です。
一呼吸おいて、「これは伝えるべき中身?それともただの気持ち?」と自分に問いかける習慣が身につけてみましょう。
コミュニケーションがとても円滑になりますよ。
- 「伝える」と「ぶつける」は似て非なるもの
- 感情に飲まれず、冷静に“中身”を伝える工夫が必要
- 相手の立場や受け取り方を想像しながら、言葉を選ぶ力を少しずつ育てていく
▶次回予告(応用編)
自分の気持ちも、ちゃんと伝えていいんだよ
発達特性のある人にとって、「言いすぎてしまう問題」と同じくらい、「言えずに黙り込んでしまう問題」も深刻だと思います。
応用編では、「言わなかった後悔」を減らすための工夫についてお話しします。
言いすぎちゃう私の、コミュニケーション研究室 シリーズ
- 初級編 思ったことをそのまま言うと、なぜ嫌がられるの?
- 中級編 “伝える”と“ぶつける”の違いを知るだけで変わる ←今ココ
- 応用編 自分の気持ちも、ちゃんと伝えていいんだよ
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