働けない自分が、“働ける”に変わるまで 第5回:「もう一度看護師として働きたい」と思えた理由

合う場所探し

【シリーズ】働けない自分が、“働ける”に変わるまで(全7回)

「頑張っても仕事ができない」——そんな悩みを抱えていた私が、“働ける私”になるまでの7年間を、正直に綴りました。環境選びや工夫、自己開示、そして再挑戦まで。同じように悩む誰かのヒントになれば嬉しいです。

「一生このまま補助者のままなのかな」

そんな不安を感じながらも、私は少しずつ“前向きな気持ち”を取り戻していきました。

そしてあるとき、ふと思ったのです。
——もう一度、看護師として働いてみたいかもしれない。


「看護師は無理」から「もう一度やってみたい」へ

看護補助者として働きはじめた当初、私はもう二度と看護師には戻れないと思っていました。

「また体調を崩すかもしれない」
「きっと自分には無理だったんだ」

そんな不安と諦めの気持ちを抱えながら、“裏方の仕事”として補助業務に専念していました。

でも、補助者として働くうちに、少しずつ心に変化が現れていきました。


自分の“特性”が活かせる仕事だった

私は、決められた手順のある業務をテキパキ淡々とこなすことが得意です。

また、ルーティン化された想定内の業務であれば、先を見越して動き、まわりのスタッフが楽になるように動くこともできます。

そうした特性は、看護補助者としての仕事にぴったりでした。

突発対応や判断が必要な場面は少なく、マニュアルや日々の流れに沿って、「今やっておくとあとがラクになること」を考えて動ける——

そんな日々の中で、私は「役に立てている実感」を少しずつ取り戻していきました。

そしてある日、ふと思ったんです。

雅

今の私なら、看護師として“自分に合う職場”を選べば、
無理なく働けるかもしれない


急性期じゃなくても、看護師はできる

看護師=病棟でのマルチタスク、高度な判断、常にスピード重視——

そんなイメージが強かった私ですが、看護師の仕事は探せば色々あります。

職場の中にはもっと落ち着いた環境や、一人ひとりと丁寧に向き合える職場もあると知りました。

たとえば、療養型病棟や慢性期、在宅系など、「今の私の特性でも、やり方次第で関われる場」は確かにあると感じたのです。

「もう一度、挑戦してみたい」
「今度は、“自分に合う場所”をちゃんと選んでみたい」

そう思えるようになったのは、補助者としての“安定した日々”があったからこそでした。


再挑戦には、「環境を選ぶ勇気」が必要だった

今度は無理をしない。得意・不得意を理解して、自分に合った環境を自分で探す。
——それが、私の再挑戦の条件でした。

だから私は、看護師として復帰するにあたり、次のように決めていました。

  • 急性期には戻らないこと
  • 自分の特性(苦手なこと・サポートが必要な点)を正直に伝えること
  • できるだけ“落ち着いて働ける環境”を選ぶこと

結果的に私は、療養型病棟という職場を選びました。

看護師としての責任はもちろんありますが、「ここならやっていけるかも」と思える環境と出会えたことで、もう一度“看護師の自分”に挑戦してみたい、と思えたのです。


次回予告

第6回:ハードルを下げる工夫は、自分を守る手段だった

再挑戦は、決して「前と同じようにやること」ではありませんでした。

私は、“新人のつもりで育ててください”と、最初から自分の特性を開示し、ハードルを下げた状態でスタートしたのです。

環境とのミスマッチを防ぐために私が行った「自己開示」や「工夫」について、次回お話しします。


【シリーズ】働けない自分が、“働ける”に変わるまで(全7回)

「頑張っても仕事ができない」——そんな悩みを抱えていた私が、“働ける私”になるまでの7年間を、正直に綴りました。環境選びや工夫、自己開示、そして再挑戦まで。同じように悩む誰かのヒントになれば嬉しいです。

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