働けない自分が、“働ける”に変わるまで 第6回:ハードルを下げる工夫は、自分を守る手段だった

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【シリーズ】働けない自分が、“働ける”に変わるまで(全7回)

「頑張っても仕事ができない」——そんな悩みを抱えていた私が、“働ける私”になるまでの7年間を、正直に綴りました。環境選びや工夫、自己開示、そして再挑戦まで。同じように悩む誰かのヒントになれば嬉しいです。

再び看護師として働くことを決めた私は、まず「無理をしない準備」から始めました。

がんばりすぎて潰れてしまった過去があるからこそ、復職前の段階で、上司に素直な気持ちを伝えることにしたのです。


「新人のつもりで育ててください」と、最初にお願いした

復職先の上司との初対面の場で、私は以下のようなことを伝えました。

  • ブランクがあるので、新人同等の教育をしていただけると助かります
  • スタッフへの共有は不要ですが、自分の苦手な状況について、あらかじめお伝えしておきたいです
  • もう一度、新人として学ばせていただくつもりで、謙虚に真摯に取り組みます

過去に失敗した経験があるからこそ、今回はあらかじめハードルを下げて復帰したいと思っていました。

たとえば、私は以下のような状況が苦手です。

  • 想定外のことが複数同時に起こる場面
  • 優先順位を瞬時に判断しなければならない場面
  • 指示が曖昧なまま動かなければいけない状況

こうした苦手を「できるふり」をして乗り越えようとした結果、過去には体調を崩してしまいました。

だからこそ今回は、あらかじめ伝えておくことが、自分を守る手段だと考えたのです。


スタッフへの共有は求めなかった理由

もちろん、同僚への情報共有を上司にお願いするという方法もあります。

けれど私は、それはやりすぎだと感じました

実際に一緒に働くようになってから、必要なタイミングで、自分の言葉で、少しずつ伝えていけばいい。

そう思ったからです。

人それぞれ働き方も受け取り方も違うからこそ、最初から一方的に「こういう人です」と伝えられるよりも、現場での関わりを通して、自分の特性を知ってもらうほうが自然だと感じました。


苦手を隠さず、得意をうまく使う働き方へ

私は、臨機応変な対応複数の作業を同時にこなすことが苦手です。

一方で、決められた手順のある業務をテキパキとこなすことや、あらかじめ予測できる仕事の中で先回りして動くことは得意です。

今回はその「得意」を活かしながら、「苦手」は最初から素直に伝えるという方針で、復職に臨むことにしました。

あらかじめ伝えておくことで、自分が安心して学べる土台がつくれると感じています。

これは決して「甘え」ではなく、自分の力を発揮しやすくするための準備であり、「今回は無理をしない」「長く働き続けたい」という思いからの選択です。


まだスタート地点。でも、無理はしないと決めている

今はまだ、働き始める前の段階です。

不安がゼロなわけではありません。

でも、今回は「がんばりすぎない」と決めています。

スタートラインに立つ前だからこそ、「無理なく働ける土台をつくる」ための準備が、何より大事だと思っています。


次回予告

第7回:“働ける私”は、こうしてつくられた

かつては「社会不適合者かもしれない」と思っていた私が、今では「働ける私」に近づいてきた感覚があります。

最終回では、7年間の紆余曲折を振り返りながら、「合わない環境を手放すこと」「やり方を変えること」の大切さを、読者に向けてお話しします。


【シリーズ】働けない自分が、“働ける”に変わるまで(全7回)

「頑張っても仕事ができない」——そんな悩みを抱えていた私が、“働ける私”になるまでの7年間を、正直に綴りました。環境選びや工夫、自己開示、そして再挑戦まで。同じように悩む誰かのヒントになれば嬉しいです。

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