発達障害(ASD)の私は、昔から人との距離感がうまくつかめず、「なぜ嫌われるのか分からない」と悩んできました。
このシリーズでは、好かれる人/嫌われやすい人の言動の違いを観察・実践した経験をもとに、人付き合いのコツを7回にわけて紹介します。
「人に好かれる人」ってどんな人?
人に好かれる人って、いったい何が違うんだろう?
そう考えたとき、私が思い出すのは、高校時代からの友人のことです。
彼女は、私にとって「人間関係のお手本」そのものです。
高校時代から、とにかく誰にでも好かれる人でした。人当たりが良くて、誰とでも自然に仲良くなれる。
今でも変わらず素敵な人で、尊敬の気持ちは変わりません。
息をするように「気遣い」ができる
彼女のすごさは、ただ「明るい」とか「フレンドリー」といった表面的なものではありません。
私が一緒にいて驚いたのは、“息をするように相手を大切にする”そのふるまいです。
たとえば——
- 会話中、絶対に話を遮らずに最後まで聞いてくれる
- 私が何か間違っていたら、きちんと優しく指摘してくれる
- その場の空気を読み取って、相手の欲していることを察してくれる
- いい席を譲る/ドアを開ける/道を譲るなどの“レディーファースト”的行動を、誰に対しても自然に行う
- さりげない気遣いがうまくて、「え、そんなとこまで気づくの?」と驚かされる
こんな行動を、当たり前のようにしていました。
一緒にいると気分がよくなる
何より印象的だったのは、「一緒にいると、気分がよくなる」という感覚。
彼女と一緒にいると、いつも「大切にされてるな」と感じられて、心がほっとするのです。
その経験は、人間関係に悩んでいた、ASDの私にとって衝撃的でした。
「こんなふうに人と接することができる人がいるんだ」「私も真似してみたい」と自然に思ったのです。
すべてを真似しなくてもいい
もちろん、私は彼女のように完璧にはなれません。
真似をしようとして疲れてしまったこともあります。
だから今は、“できる範囲で取り入れる”というやり方をしています。
でも、困ったときや人間関係に迷ったとき、今でもふと考えるんです。
「こんなとき、彼女ならどう行動するだろう?」
それが、私のコミュニケーションの軸になっています。
好印象のヒントは、「自分が嬉しかった体験」の中にある
「人に好かれるふるまい」は、特別なテクニックではありません。
“相手に、自分が大切にされていると感じさせるふるまい”なんだと私は思っています。
そして、そのヒントは——案外、自分が「されて嬉しかった体験」の中にあるのかもしれません。
▶ 次回予告
第2回:されて嫌だったことから学んだ、人間関係のNG集
次回は、反対に「されて嫌だった言動=避けたいふるまい」だということ。
モヤッとした自分の経験をもとに、NG行動の特徴を整理します。
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