ASDの私が学んだ「人に好かれる/嫌われる言動の違い」 【第4回】嫌われやすい人の特徴

人と関わる技術

ASDの特性は、無意識のうちに“嫌われやすい行動”と重なってしまうことがあります。

他者視点のなさ、興味の偏り、無表情、素直に受け止められない反応…。

人間関係がうまくいかない原因として、自分では気づきにくい“印象”のクセがあるのかもしれません

だからこそ私は意識して、「相手を理解しようとする練習」を続けてきました。


1. 「他者視点がない」と感じさせるふるまい

私がこれまでの対人関係で「この人、ちょっと苦手かも…」と感じた人には、いくつかの共通点がありました。

それは、相手の気持ちを想像しようとしない=他者視点がないふるまいです。

たとえば、こんな場面に心当たりはありませんか?

  • 人の話を聞かず、自分の話ばかりをしたがる
  • 相手が困っていても手伝おうとしない
  • 困っている人を見ても、見て見ぬふりを平気でする
  • 注意されたときに、「でも」「だって」と言い訳で返す
  • 自己評価が高すぎて、「できていない」と指摘されても認められない
  • 「自分はこれだけ頑張ってる」という主張だけが強い

これらの行動には、「私はあなたの気持ちを理解しようとしていません」という空気がにじみ出ていて、それが知らず知らずのうちに、相手との信頼関係を壊してしまうように感じました。


2. 態度が与える印象は、意外と強い

言葉だけでなく、態度にも“冷たさ”や“上から目線”は表れます。

たとえば──

  • 会話中、ほとんど反応を返さない
  • 無表情で、感情が読み取れない
  • 攻撃的な言い回しや、どこか偉そうに聞こえる話し方

本人に悪気がなくても、これらの態度は「私はあなたに関心がありません」「尊重していません」という印象を与えかねません。

私自身、「あの人、何を考えているかわからなくて話しにくい…」と感じたことがあります。


3. 実は、過去の自分にも当てはまっていた

こうして書いている私自身も、実は過去にたくさん“やらかして”きた側です。

ASDの特性として、以下のような傾向がありました。

  • 空気が読めず、場にそぐわない発言をしてしまう
  • 他者の視点をもつのが苦手で、自分の興味のある話を一方的に語ってしまう
  • 興味のない話には反応が極端に薄くなってしまう
  • 表情の変化が乏しく、相手に“冷たく”見える
  • 指摘されると、「でも…」とつい言い訳してしまう

これらの行動は、相手からすれば「自己中心的」「感じが悪い」と映っても不思議ではありません。

悪意はなくても、結果的に人を遠ざけてしまっていたのだと思います。


4. 他者視点は“練習”で身につけられる

じゃあ、どうすればよかったのか?

私が取り組んできたのは、「どうすれば相手が安心できるか」「どんな言動なら嫌な気持ちにさせないか」を、意識して考えることです。

最初は想像がうまくいきませんでした。

でも、少しずつ、言葉を選ぶ前に「この言い方は相手にどう受け取られるかな?」と立ち止まる習慣ができてきました。

他者視点は、訓練すれば育つ力だと、私は実感しています。

完璧じゃなくてもいい。

大事なのは、「理解しようとする姿勢」があるかどうか。

その気持ちがある人は、時間はかかっても、ちゃんと周囲に伝わっていくと思います。


次回は「真似しやすい、好かれる行動集」

【第5回】真似しやすい!人に好かれるふるまいを生活に取り入れる

次回は、「この人、なんかいいな」と思える人たちの言動を観察してきた中で、実際に真似しやすくて取り入れやすい“好かれるふるまい”をご紹介していきます。

やさしさや気づかいは、意識することから始まる。

私自身が実践してきた工夫と一緒に、お届けしたいと思います。


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