このシリーズでは、アスペルガー症候群の特性をもつ私が、
- 「人との関わりがうまくいかない」
- 「共感が苦手」
- 「言いすぎてしまう」
——そんな“できなさ”と向き合いながら、少しずつ身につけてきた“人と関わる技術”を紹介してきました。
最終回では、これまでのまとめとともに、同じように「人間関係がしんどい」と感じているあなたに向けて、私なりの応援メッセージをお届けします。
人と関わるのが「苦手」なのは、努力不足じゃない
昔の私は、「なんでこんなに人とうまくやれないんだろう」と自分を責めてばかりいました。
他の人は自然にできることが、私はできない。それはもう、痛いほど感じてきました。
でも、心理検査や診断を経て、
「私は情報処理や感情の読み取りに時間がかかる特性があるんだ」と理解してから、見える世界が変わりました。
苦手なのは、私のせいじゃない。
それが“脳のつくり”なんだと知ってから、「じゃあ、自分に合ったやり方を探していこう」と思えるようになったんです。
「できないなりに、どうやって関わるか」が大事だった
私が実際に取り組んできたのは、とても小さな工夫ばかりです。
- わからなくても最後まで話を聞く(とりあえず傾聴)
- 共感できなくても寄り添う言葉を探す(疑似共感)
- 反対意見は「私は〜と感じた」と伝える(Iメッセージ)
どれも、“気持ちを無理に合わせる”のではなく、“関わり方の工夫”です。
しかも最初からうまくできたわけではなく、何度も失敗して、少しずつ身につけてきた技術でした。
うまくやれなくても、大丈夫
今の私は、決して「コミュ力が高い人」ではありません。
今でも言葉選びに失敗するし、人の顔色を読めずに戸惑うこともあります。
でも、「自分はこういう特性がある」「だから、こう工夫すればいい」と知っているだけで、人間関係のストレスがかなり減りました。
大事なのは、「うまくやれること」よりも、「関係を壊さずに済む方法を知っていること」なんだと思います。
おわりに:あなたのやり方で、人と関わっていい
「人と関わるのが苦手」——それは、あなたのせいではありません。
できない前提で、少しずつ関わり方を身につけていけばいい。
自分に合ったペースで、自分に合った言葉で、人とつながっていけばいいんです。
このシリーズが、少しでも「やってみようかな」と思えるきっかけになっていたらうれしいです。
そして何より、過去の私と同じように悩んでいる誰かに、「苦手でも、大丈夫だよ」と伝わることを願っています。
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