気分の浮き沈みに振り回されないためのメンタル対処法 第1回:気分記録を始めたら、自分のリズムと落ちどころが見えてきた

心と向き合う

軽度双極性障害のある私が、10年以上かけて見つけてきたメンタルコントロールの工夫。
このシリーズでは、「気分の浮き沈みに振り回されずに過ごすためにやってきた“仕組み”や“習慣”」を、6回にわたって紹介していきます。

「なんだか最近ずっと調子が悪い」
「昨日は元気だったのに、今日は突然しんどい」——

そんな“説明できない気分の波”に悩んできた私が、どうやって自分のパターンに気づき、予防や対策ができるようになったのか

今回はその第一歩、「気分記録を始めた話」です。


自分をコントロールできるのは、自分だけになった

私が気分記録を始めたのは、実家を出るタイミングでした。

実家にいた頃は、メンタルが不安定になっても、親がなんとなく気づいて声をかけてくれることがありました。

「ちょっとテンション高いね」「最近イライラしてない?」

そんなふうに、自分の変化を“外から教えてくれる存在”がいたんです。

でも、実家を出てから、気づいたんです。

「今、自分の状態を把握できるのは、自分しかいない」

自分のメンタル状態を可視化して、客観視する方法が必要だと思い、最初は日記帳を使って気分と出来事を簡単に書き留めることから始めました。


今はGoogleスプレッドシートで記録を継続中

現在は、日記帳からGoogleスプレッドシートに記録方法を移行しています。より視覚的にパターンがわかるようになり、振り返りもしやすくなりました。

日記帳やスプレッドシートを利用した、具体的な記録方法は、以下の別シリーズで詳しく紹介しています:👉 日記帳を使ったメンタルコントロールのすすめ(全4回)

今回は、その記録を通して見えてきた「自分の気分の波の傾向」と、それにどう対策を取れるようになったのかについて、お話しします。


記録によって見えてきた「わたしのパターン」

何も考えずに過ごしていた頃は「急に調子が悪くなった」と感じていたことも、
記録を見返すと、ちゃんと前触れがありました。

たとえば、こんな傾向です:

  • 新しいことを始めたときはテンションが急上昇しやすい
    放っておくと、数日後に反動で急降下することが多い
  • 寝不足の翌日は一時的にハイになることもある
    寝不足が続くと、2〜3日目には一気に落ち込む
  • 一日中予定が詰まっていた日や、プライベートで人と会って楽しく過ごした日はテンションが上がる
    その翌日か翌々日にガクッと気分が落ちることが多い

つまり、私の気分には、

「上がると、必ず反動で下がる」という分かりやすい法則があったのです。


パターンがわかると、対策が取れるようになる

この法則が見えてからは、「今、自分の気分が上がってるな」と思ったら、以下のような工夫をするようになりました。

  • その日は早めに寝るように意識する(必要があれば内服を少し調整)
  • 翌日以降に予定を詰めすぎないように調整する
  • “ハイな状態で決めた予定”を、後日冷静に見直す

こうして、気分の波を「感じたあと」ではなく「感じている途中」で調整する意識が持てるようになったんです。

無理をする前に少し引いておくことで、落ち込みの深さも長さもだいぶ軽減されました。


おわりに

「なんでこんなに気分が安定しないんだろう」と思っていた過去の私に伝えたいのは、「理由がわかるだけで、気持ちはちょっとラクになるよ」ということです。

記録するだけで、見えてくるものがある。そこから、ちょっとずつ、対策が取れるようになっていく。

それが、私の「気分に振り回されない」第一歩でした。


次回予告

【第2回】上がりすぎに注意!気分が良いときこそやらない“3つのこと”

気分がいいときこそ、ついやりすぎてしまう——

そんな「上がりすぎ」のあとにくる急降下を防ぐために、私が気をつけていることをご紹介します。


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